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研究内容

現在、国内外で食品の安全性(化学物質、食中毒、食品添加物、農薬、放射能など)に関する社会問題が起こっています。当研究室では、食品のヒトに対するリスクを評価し、また制御することを目的とし、他大学には見られない、食品の化学的(化学物質)および生物学的(食中毒菌)両リスク因子に関する研究を行っています。
<1> グリシドール脂肪酸エステル関連物質の暴露摂取源及び遺伝毒性評価に関する研究
食用油中の変異発がん物質であるグリシドール脂肪酸エステル類の真のリスク評価を行うために、食用油以外の食品(加熱畜肉、加工食品、菓子類)を探索し、暴露摂取源の解明、ヒト摂取量を明らかにする。

<2> メイラード反応由来変異発がん物質の生成に対する食塩の抑制効果
塩類の新たな機能性として、メイラード反応由来の変異発がん物質(アクリルアミド、ヘテロサイクリックアミン類)の生成および毒性発現に対する抑制効果を検討し、各種食品の製造、加工に応用する。

<3> 生活習慣病・食習慣を考慮した食品中化学物質の新規リスク評価手法の確立
化学物質の毒性は、生活習慣病(糖尿病および肥満)や食習慣により変動するとが考えられることから、各種モデル動物等を用いて、毒性変動、ヘモグロビン付加体形成、代謝物量の変動を検討し、新たなリスク評価を行う。

<4> 乳酸菌のメイラード反応(褐変)抑制効果とその作用機序の解明
乳酸菌の新たな機能性として、食品の褐変を制御する上で、その要因であるメイラード反応を抑制、またメイラード反応生成物を分解する菌株および作用メカニズムを明らかにし、各種食品の製造、加工に応用する。

<5> 食中毒菌の毒素産生および活性に対するポリフェノール類の抑制効果とその作用機序の解明
黄色ブドウ球菌による食中毒の発生を制御するために、毒素(エンテロトキシン)の産生および毒素活性を阻害するポリフェノール類を探索し、その作用メカニズムを明らかにする。

<6> 黄色ブドウ球菌由来MVsが誘導するアトピー性皮膚炎(AD)症状を緩和する食品成分の探索
黄色ブドウ球菌とアトピー性皮膚炎との関連が報告されている。そこで、黄色ブドウ球菌から膜小胞(メンブランベシクル)を分離・精製し、炎症発現との関係およびその作用メカニズムを明らかにする。さらにその炎症を抑制する食品成分の探索を行う。

<7> 大気圧マイクロプラズマ技術を用いた食品の新規殺菌方法に関する基礎的研究
食中毒菌を制御する新たな方法として、大気圧マイクロプラズマを用いた殺菌法に着目し、その作用メカニズムや至適条件等を明らかにする。さらに、実際の食品への応用も検討し、その有用性を評価する。

<8> 化学物質および病原性細菌の毒性変化に及ぼす複合暴露の影響
食品の化学リスク因子である化学物質および生物学的リスク因子である食中毒菌は食環境中で同時に存在することが示唆される。そこで、両リスク因子に複合暴露された際の各リスク因子の毒性(遺伝毒性や毒素活性)の変動を解析し、食品衛生分野における新たな知見を明らかにする。